うたて人思はむものをほととぎす
夜しもなどか我が宿に鳴く
- 歌の意味
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人が嫌なことだと思うだろうに、ほととぎすよ、よりによって夜にどうして我が家で鳴くのか。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 119
詞書「題しらず」
ほととぎすが夜に限って我が家で鳴くので、人に疎ましく思われるだろうにと、ほととぎすに問いかける歌である。ほととぎすの声が人に気をもませるという、待つ心とは逆の側面を詠んでいる。
初句「うたて」は、嫌なことに、いやに、の意で、人がほととぎすの声を疎ましく思うことを表す。前歌までほととぎすを待つ心が詠まれてきたのに対し、本歌はその声を厭う側へと転じる。
二句「人思はむものを」は、人が思うだろうに、の意で、「む」は推量の助動詞、「ものを」は逆接の接続助詞である。
三句「ほととぎす」は、夜に鳴くほととぎすへの呼びかけである。
四句「夜しもなどか」は、よりによって夜にどうして、の意で、「しも」は強意の副助詞、「か」は疑問の係助詞であり、結句の「鳴く」で結ぶ係り結びとなる。
結句「我が宿に鳴く」は、我が家で鳴くのか、の意で、連体形の「鳴く」で結ぶ。
やど:家。住まい
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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五月雨は寝こそ寝られね郭公 夜深く鳴かむ声を待つとて
- 次の歌
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郭公いたくな鳴きそ独り居て 寝の寝られぬに聞けば苦しも