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梅が枝に降り積む雪は一年に
二度咲ける花かとぞ見る

歌の意味
梅の枝に降り積もる雪は、一年に二度咲いた花かと見えることだ。
鑑賞
巻第四 冬歌 256

詞書「屏風に」
 梅の枝に降り積もる雪を、一年のうちに二度目に咲いた梅の花かと見る歌である。春に咲く梅の花を冬の雪に重ね、まだ見ぬ春を先取りする明るい見立てとなっている。詞書によれば、屏風に添えた歌である。
 作者の「右衛門督公任」は藤原公任である。関白藤原頼忠の子で、権大納言に至った。和漢朗詠集を編み、拾遺抄の撰者とされる。中古三十六歌仙に数えられる。

 初句「梅が枝に」は、梅の枝に、の意である。
 二句「降り積む雪は」は、降り積もる雪は、の意である。
 三句「一年に」は、一年のうちに、の意である。
 四句「二度咲ける」は、二度咲いた、の意で、春の梅に加えて冬にもう一度咲いたと見ている。本巻の第二百五十三首が吉野の雪を散る花と見たのに対し、こちらは枝に咲く花と見ている。
 結句「花かとぞ見る」は、花かと見ることだ、の意で、係助詞「ぞ」を受けて連体形「見る」で結ぶ。本巻の第二百三十九首と同じく「かとぞ見る」で結んでいる。

ひととせ:一年
うめがえ:梅の枝
作者
藤原公任
出典
拾遺和歌集
前の歌
新しき春さへ近くなりゆけば ふりのみまさる年の雪かな
次の歌
おきあかす霜とともにや今朝はみな 冬の夜深き罪も消ぬらん