東にて養はれたる人の子は
したたみてこそものは言ひけれ
- 歌の意味
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東国で育てられた人の子は、舌がもつれたような訛りで、ものを言うことだ。
- 鑑賞
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巻第七 物名 413
詞書「したたみ」
東国で育てられた人の子は、舌がもつれたような訛りでものを言うと詠む歌である。都の人から見た東国の言葉の訛りを戯れて詠み、四句の「したたみて」の音の続きに、詞書の「したたみ」の名を隠している。詞書の「したたみ」は、この歌に詠み込まれた物の名である。
初句「東にて」は、東国で、の意である。
二句「養はれたる」は、育てられた、の意で、「れ」は受身、「たる」は完了の助動詞である。
三句「人の子は」は、人の子は、の意である。
四句「したたみてこそ」は、舌がなまって、の意で、「したたみ」の名を隠している。係助詞「こそ」による強調である。前歌までの料理に続き、貝の名が詠まれる。
結句「ものは言ひけれ」は、ものを言うことだ、の意で、係助詞「こそ」を受けて已然形「けれ」で結ぶ。
したたみ:小さな巻貝の名。「舌訛みて」の音の続きに隠して詠み込む
たむ:言葉がなまる。訛む
あづま:東国
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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この家はうるかいりても見てしがな 主ながらも買はんとぞ思ふ
- 次の歌
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春風のけさはやければ鶯の 花の衣もほころびにけり