- 歌の意味
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昔にも、このように登った人がいただろうか。吉野山の、山よりも高い年齢の人が。
- 鑑賞
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巻第九 雑歌下 563
詞書「御嶽に、年老いて詣で侍りて」
吉野山よりも高い年齢の人が、昔にもこの山に登ったことがあっただろうかと詠む歌である。詞書から、年老いてから吉野の金峰山に参詣したときの歌とわかる。山の高さと年齢の高さを重ね、老いの身で険しい山に登った自らを、ほこらしさと戯れを込めて詠んでいる。
作者の「もとすけ」は清原元輔である。清少納言の父で、梨壺の五人の一人として後撰和歌集の撰進にあたった。三十六歌仙に数えられる。
初句「いにしへも」は、昔にも、の意である。
二句「登りやしけん」は、登ったことがあっただろうか、の意で、係助詞「や」は過去推量の助動詞「けん」の連体形で結ぶ係り結びである。ここで句切れとなる二句切れの歌である。
三句「吉野山」は、大和国の吉野山で、詞書の御嶽すなわち金峰山のある山である。
四句「山より高き」は、山よりも高い、の意で、三句の「吉野山」から「山」の語を繰り返し、山の高さと年齢の高さを重ねている。
結句「齢なる人」は、年齢である人、の意で、体言止めであり、二句の「登り」の主語を倒置して示している。
みたけ:御嶽。吉野の金峰山
よはひ:齢。年齢
- 作者
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清原元輔
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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なき名のみ高雄の山と言ひ立つる 君はあたごの峰にやあるらん
- 次の歌
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老いはてて雪の山をば戴けど しもと見るにぞ身は冷えにける