みるめ刈る海人とはなしに君恋ふる
我が衣手の乾く時なき
- 歌の意味
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海松布を刈る海人でもないのに、逢う機会のないあなたを恋い慕う私の袖は、乾く時がない。
- 鑑賞
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巻第十一 恋歌一 667
詞書は前の歌に続き「題しらず」
海松布を刈る海人でもないのに、あなたを恋い慕う私の袖は乾く時がないと詠む歌である。「みるめ」に海藻の「海松布」と逢う機会の「見る目」を掛け、海に入って袖を濡らす海人と、涙で袖を濡らす自分を重ねている。前歌の第六百六十六首に続き水辺の景物を用い、第六百三十八首の「海人の小舟」と海人の語を共有している。
初句「みるめ刈る」は、「みるめ」が海藻の「海松布」と、逢う機会の意の「見る目」を掛ける掛詞である。
二句「海人とはなしに」は、海人というわけでもないのに、の意で、第六百三十八首の二句「海人の小舟の」と海人の語を共有している。
三句「君恋ふる」は、あなたを恋い慕う、の意である。
四句「我が衣手の」は、私の袖の、の意である。
結句「乾く時なき」は、乾く時がない、の意で、形容詞「なし」の連体形で結び、詠嘆を込めている。
みるめ:海藻の「海松布」と、逢う機会の意の「見る目」を掛ける
ころもで:衣手。袖
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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玉江漕ぐ菰刈舟のさしはへて 波間もあらば寄らむとぞ思ふ
- 次の歌
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み熊野の浦の浜木綿百重なる 心は思へど直に逢はぬかも