あしひきの山の山菅やまずのみ
見ねば恋しき君にもあるかな
- 歌の意味
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山の山菅の名のように、やむことなく、会わずにいると恋しくてならないあなたであることよ。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌三 780
詞書は前の歌に続き「題しらず」
山の山菅の音を受けて、やむことなく、会わずにいると恋しいあなたであることよと詠む歌である。「山菅」と「やまず」の音の重なりで序詞から本旨へと移り、絶え間なく募る恋しさを表している。
初句「あしひきの」は、「山」にかかる枕詞である。「あしひきの」で始まる一連の四首目である。
二句「山の山菅」は、山に生える山菅の、の意である。初句から二句までが、同じ音を重ねて三句の「やまず」を導く序詞となる。
三句「やまずのみ」は、やむことなく、の意で、「山菅」と音を重ねている。
四句「見ねば恋しき」は、会わないでいると恋しい、の意で、「ね」は打消の助動詞「ず」の已然形、「ば」は順接の確定条件を表す。
結句「君にもあるかな」は、あなたであることよ、の意で、「かな」は詠嘆を表す。
やますげ:山に生える菅。ヤブランの類とされる
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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あしひきの葛城山にゐる事の 立ちても居ても君をこそ思へ
- 次の歌
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あしひきの山越え暮れて宿借らば 妹立ち待ちて寝ねざらむかも