限りなく思ふ心の深ければ
つらきも知らぬものにぞありける
- 歌の意味
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限りなくあの人を思う心が深いので、つれなくされるつらさも感じないものであったのだ。
- 鑑賞
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巻第十五 恋歌五 942
詞書「題しらず」
限りなく思う心が深いので、相手のつれなさのつらさも分からないものであった、と詠む歌である。恋の思いがあまりに深いために、相手の冷たさをつらいとも感じなくなっている心のありようを詠んでいる。
初句「限りなく」は、限りなく、果てしなく、の意である。本巻の第九百七十一首の初句「限りなき」、第九百七十八首の初句「限りなく」と、限りのない恋の思いを詠む点で呼応している。
二句「思ふ心の」は、あの人を思う心が、の意である。
三句「深ければ」は、深いので、の意である。
四句「つらきも知らぬ」は、つれないことのつらさも分からない、の意である。
結句「ものにぞありける」は、ものであったのだ、の意で、係助詞「ぞ」を受けて、詠嘆の助動詞「けり」の連体形「ける」で結んでいる。
おもふ:思ふ。ここでは恋い慕う
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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いかでいかで恋ふる心を慰めて 後の世までの物を思はじ
- 次の歌
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わりなしや強ひても頼む心かな つらしとかつは思ふものから