ささがにのふるまひしるき夕暮れに
ひるま過ぐせといふがあやなさ
- 歌の意味
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蜘蛛の振る舞いで人の訪れがはっきりとわかる夕暮れに、昼間を過ごしてから来いと言うのは、筋の通らないことだ。
- 鑑賞
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第一部 帚木
最後に語り出した藤式部丞の話は、学問のある博士の娘とのことである。その女のもとを訪ねると、風邪の薬として蒜を服したので臭いが取れるまで待ってほしいと言われる。滑稽な断り方に興ざめした藤式部丞は、この歌を詠みかけてそのまま逃げ出してしまう。女は追いかけるように返歌を寄こし、話を聞いていた源氏たちは声を上げて笑う。
「ささがに」は蜘蛛のことで、蜘蛛が巣を張ると恋人が訪れるという古くからの言い伝えを踏まえている。「ひるま」は「昼間」と、薬として服した「蒜」の匂いが消える間との掛詞になっており、真面目な学識と滑稽な事情とが一つの語で結びつけられる。雨夜の品定めの締めくくりとして笑いを取る場面であり、才学の勝ちすぎた女への批評にもなっている。
ささがに:蜘蛛。訪れの前兆とされた。
ふるまひしるき:様子がはっきりと表れている。
ひるま:「昼間」と「蒜(にんにく)の間」を掛ける。
あやなさ:筋が通らないこと。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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