- 歌の意味
- 優婆塞が仏道を修行している、その道を導きとして、来世までも深い約束に背かないでほしい。
- 鑑賞
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第一部 夕顔
源氏は五条の女のもとへ通い続け、素直で従順な人柄にますます心を寄せていく。ある夜、隣家から御嶽精進をする優婆塞の勤行の声が聞こえてくる。粗末な家並みの中に響くその声を聞きながら、源氏は人の命のはかなさを思い、女に向かってこの歌を詠みかける。女はこれに返歌をするが、その内容は源氏の期待に沿うものではなかった。
「優婆塞」は出家せずに仏道を修行する在俗の男で、その勤行の声を来世の縁の証しとして持ち出している。「来む世も深き契り」は来世まで続く約束の意で、この世だけでなく先々までの結びつきを誓う言葉である。町中の生活音を歌の題材に取り込んでいる点が新しく、身分を隠したまま庶民の家に通うという、この巻ならではの場面がそのまま歌になっている。
優婆塞:出家せず在俗のまま仏道を修行する男性。
行ふ:仏道の修行をする、勤行する。
しるべ:道案内、導き。
来む世:来世。
- 作者
- 紫式部
- 出典
- 源氏物語
- その他の歌