中絶えばかごとや負ふとあやふさに
はなだの帯を取りてだに見ず
- 歌の意味
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二人の仲が絶えたら私のせいだと文句を言われそうで危ういので、この縹の帯は手に取って見ることさえしていない。
- 鑑賞
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第一部 紅葉賀
騒動の翌朝、源氏の手もとには頭中将が落としていった帯が残っていた。一方、源氏の直衣は端袖が引きちぎられており、それを持ち帰った頭中将が、宿直所から「まずこれを縫いつけなさい」と包んで送ってくる。どうやって手に入れたのかと悔しく思いながら、源氏は同じ色の紙に帯を包み、この歌を添えて送り返す。頭中将はすぐさま返歌をよこし、二人のやり取りはひとまず落着する。
「中絶え」は仲が絶えることで、催馬楽「石川」の詞章にある帯の話を踏まえている。「かごと」は不平や恨み言の意に、帯の金具である「鉸」を掛けており、「帯」の縁語として働く。「はなだ」は薄い青色である。手に取ってさえいないと言うことで、この一件に関わる気はないと表明しながら、実際には返し方まで手が込んでいる。親しい友どうしの張り合いが、歌の技巧の競い合いとしてそのまま表れている。
中絶え:二人の仲が絶えること。
かごと:不平、恨み言。帯の金具「鉸」を掛ける。
あやふさ:危うさ、心もとなさ。
はなだ:薄い青色。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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