- 歌の意味
- 私の家の花が世間並みの色でしかないのなら、どうしてこれ以上あなたを待ったりするだろうか。
- 鑑賞
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第一部 花宴
三月二十日過ぎ、右大臣邸で弓の競射が催され、続いて藤の宴が開かれる。上達部や親王たちが多く集まる中、源氏の姿が見えないのを右大臣は物足りなく思い、子息の四位少将を使いに立てて、この歌を添えた招きを送る。源氏は装いを整えてこれに応じ、右大臣邸へ向かう。この宴の席で、源氏はあの夜の女と再会することになる。
「わが宿の花」は自邸の藤の花を指し、藤は右大臣家の栄華を象徴する花でもある。「しなべての」は世間並みの、ありふれたの意である。花が並のものであれば待ちはしない、つまりそれだけの花だからこそお越しを待つのだ、という誇りを込めた招待の歌になっている。左大臣家と対立する立場にありながら、源氏を手厚く迎えようとする右大臣の姿勢がここに表れており、この後の展開への伏線ともなっている。
わが宿:自分の家。
しなべて:総じて、世間並みに。
何かは:どうして。
待たまし:待つだろうか。
- 作者
- 紫式部
- 出典
- 源氏物語
- その他の歌