木枯の吹くにつけつつ待ちし間に
おぼつかなさのころも経にけり
- 歌の意味
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木枯らしが吹くたびにお待ちしているうちに、心もとない思いのまま月日が経ってしまいました。
- 鑑賞
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第一部 賢木
頭の弁が源氏を当てこするような漢籍の一句を口ずさむのを聞いて以来、源氏は世間の風当たりを思い、朧月夜への便りも絶えて久しくなっていた。初時雨の気配が立つころ、女の側からこの歌が届けられる。源氏は折の情趣といい、無理に忍んで書いたであろう心づかいといい、憎からず思って使いを留め、唐の紙を選び筆を改めて返事をしたためる。
「木枯」は冬の初めに吹く強い風である。「吹くにつけつつ」は吹くたびごとにの意で、風の音を訪れの気配と聞き違えて待ち続けたことを示す。「おぼつかなさ」は相手の様子が分からず心もとないことである。「ころ」に衣を意味する「衣」を掛ける読みもあり、木枯らしの縁語として働く。恨み言を述べながら角が立たず、返事を引き出す力を持った一首である。
木枯:冬の初めに吹く強い風。
つけつつ:そのたびごとに。
おぼつかなさ:様子が分からず心もとないこと。
経にけり:経ってしまった。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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