- 歌の意味
- 鳥辺山で燃えた煙にも似ているかと思って、海人が塩を焼く浦を見に行くのだ。
- 鑑賞
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第一部 須磨
朧月夜との仲が露見し、追いつめられた源氏は、東宮に累が及ばぬよう自ら須磨へ退くことを決意する。出立の二、三日前、源氏は夜陰に紛れて左大臣邸を訪ね、故葵の上の面影の残る邸で一夜を明かす。明け方に帰ろうとするころ、大宮から宰相の君を通じて言伝てがあり、それに応えるようにつぶやかれたのがこの歌である。大宮からはこれに返歌が届けられる。
「鳥辺山」は葬送の地で、葵の上を火葬した場所を指す。「海人の塩焼く浦」はこれから赴く須磨の海辺で、そこに立つ煙を火葬の煙に重ねている。都を去る旅を、亡き妻の煙をたずねる旅として言い換えており、流離と喪失が一つの景の中で結びつけられている。須磨巻の最初の一首として、この後に続く塩焼く煙の主題を導く役割も担っている。
鳥辺山:京の東の葬送の地。
まがふ:見分けがつかないほど似る。
海人:漁や製塩に従事する人。
塩焼く:海水を煮て塩を作る。
- 作者
- 紫式部
- 出典
- 源氏物語
- その他の歌