- 歌の意味
- 仲間の千鳥が声を合わせて鳴く暁は、一人で目覚める床も心強く思われる。
- 鑑賞
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第一部 須磨
例によって眠れぬまま迎えた暁の空に、千鳥がしみじみと鳴く声が聞こえてくる。他に起きている者もいないので、源氏は繰り返しひとりごちて臥していた。そのときに詠まれたのがこの歌である。夜深くから手水を使い念誦をする姿を、供の者たちは珍しく尊いものとして見つめ、片時も離れがたく思うのであった。
「友千鳥」は群れをなす千鳥のことである。「諸声」は声を合わせることで、複数の鳥が一斉に鳴くさまを表す。「ひとり寝覚の床」は一人で目を覚ます寝床のことで、孤独をそのまま述べている。孤独な人間が、群れて鳴く鳥の声にかえって心強さを感じるという逆説の構成であり、須磨の冬の場面を代表する一首として広く知られている。
友千鳥:群れをなす千鳥。
諸声:声を合わせること。
寝覚:眠りから覚めること。
床:寝床。
頼もし:心強い。
- 作者
- 紫式部
- 出典
- 源氏物語
- その他の歌