ひとり寝は君も知りぬやつれづれと
思ひあかしのうらさびしさを
- 歌の意味
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ひとり寝の寂しさは、あなたさまもお分かりになりましたでしょうか。することもないままに物思いに沈んで夜を明かす、明石の浦の、あの子の寂しさを。
- 鑑賞
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第一部 明石
夜が更け浜風が涼しくなるころ、入道は源氏に長年の思いを語り尽くす。住吉の神を頼んで十八年、娘のためにのみ祈り続けてきたこと、我が身が先立つなら海に入れと言い渡していることまでを、泣きながら申し上げた。源氏が心細い独り寝の慰めにもと応じたのを受け、身を震わせながら詠んだのがこの歌である。源氏はこれに返歌をする。
「ひとり寝」は独り寝のことで、源氏の配所での暮らしを指すとともに、娘の境遇をも重ねる。「つれづれと」は所在ないさまである。「思ひあかし」は物思いに沈んで夜を明かすことに、地名の「明石」を掛けた語である。「うらさびし」は心寂しいという意に「浦」を掛けている。地名を二重に織り込みながら、娘の寂しさを源氏の寂しさに引き寄せる形になっており、縁談を持ち出す父の意図が歌の技巧そのものに現れている。
ひとり寝:独り寝。
つれづれ:することもなく所在ないさま。
思ひあかす:物思いに沈んで夜を明かす。「明石」を掛ける。
うらさびし:心寂しい。「浦」を掛ける。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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