すみよしのまつこそものは悲しけれ
神代のことをかけて思へば
- 歌の意味
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住吉の松を見ますと、まず何よりも胸に迫ってまいります。神代の昔のことを、そしてあの侘住まいの日々を思い合わせますと。
- 鑑賞
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第一部 澪標
その秋、源氏は住吉に願ほどきの参詣をする。願が数多く叶ったので行列は盛大なものとなり、上達部殿上人が競って供奉した。一晩中さまざまな神事を行い、前例のないほどの管弦の遊びで夜を明かす。惟光をはじめ須磨明石の辛苦を共にした人々は、神の御徳をありがたく思う。源氏がふと奥から出てきた折に、惟光が申し上げたのがこの歌である。
「すみよし」は住吉で、「住み良し」を響かせる。「まつ」は松に「まづ」すなわち何よりも先にの意を掛けている。「神代」は神話の時代のことに、須磨明石の逆境の日々を重ねている。従者の立場から主人の流離の年月を振り返る歌であり、須磨巻で賀茂の瑞垣を詠んだ右近将監の歌と同じく、供人の視点から栄枯を語る型を踏まえている。この後、源氏はこれに返歌をする。
すみよし:住吉。「住み良し」を響かせる。
まつ:松。「まづ」を掛ける。
神代:神話の時代。
かけて思ふ:心にかけて思い合わせる。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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