うぐひすのねぐらの枝もなびくまで
なほ吹きとほせ夜はの笛竹
- 歌の意味
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鶯のねぐらとする枝もなびくほどに、なおも吹き通してほしい、夜半の笛竹よ。
- 鑑賞
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第一部 梅枝
源氏から盃を賜った柏木が、それを受け取って詠み、次に宰相中将(夕霧)へさす。この夜、夕霧は横笛を受け持ち、季節にかなった調子で、空高く響き通るほどに吹きたてていた。柏木はその笛の音を賞めて、この歌を詠みかけたのである。
「うぐひす」は前の歌々から引き継がれた語で、ここでは笛を聴く人々をさす。「ねぐらの枝」は鶯のとまっている枝である。「なびくまで」は枝がなびくほどにということで、笛の音の力を誇張していう。「吹きとほせ」は音を出し切れ、吹き抜けよの意で、「笛竹」の「竹」ともども風の縁で結ばれる。夜半の笛を賞める言葉でありながら、命令形で言い放つところに座興の気安さがある。父の内大臣ゆずりの和琴の名手である柏木が、笛の名手である夕霧を賞めるという関係も、この一首の背後にある。二人はこののち義兄弟となる間柄である。
うぐひす:鶯。前の歌々を受け、ここでは聴く人々をさす。
ねぐら:鳥の寝る場所。
なびく:風になびいて揺れる。
吹きとほす:音を出し切る。吹き抜ける。
笛竹:笛。竹で作ることからいう。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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