祝子が木綿うちまがひ置く霜は
げにいちじるき神のしるしか
- 歌の意味
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神職の掛けた木綿と見まがうばかりに置いた霜は、なるほどはっきりとした神の霊験であろうか。
- 鑑賞
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第二部 若菜下
紫の上、明石の女御と続いた霜の唱和を受けて、女房の中務の君が三首目に詠んだのがこの歌である。前の二首がいずれも霜を木綿に見立てたのに対し、こちらはその見立てを受け止めたうえで、なるほどこれは確かに神のしるしであろうと言い添えている。仕える立場の者が主人たちの詠みぶりに同意を示す形であり、唱和を落ち着いた形で締めくくっている。この後、一行は都へ帰り、物語は朱雀院の五十賀と六条院の女楽へと進んでいく。
「祝子」は神に仕える神職のことである。「うちまがひ」は見まがうほどに紛れることをいう。「げに」はなるほど、いかにもの意で、前の二首の見立てを肯定する働きをしている。「いちじるき」は際立ってはっきりしているということである。三首がいずれも霜と木綿という同じ取り合わせを用いながら、見立てる
重ねる
確かめるという段階を踏んでおり、唱和歌としてよく整った一組になっている。
祝子:神に仕える神職。はふり。
うちまがふ:見分けがつかないほど紛れる。
げに:なるほど、いかにも。
いちじるし:はっきりしている、際立っている。
しるし:霊験、神のあらわれ。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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