- 歌の意味
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柏木に葉守の神はいらっしゃらなくとも、人を馴れ親しませてよい邸の梢だろうか。
- 鑑賞
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第二部 柏木
夕霧の「ことならば」の歌を受けて、落葉の宮に代わり、女房の少将の君が返したのがこの歌である。柏木に宿る葉守の神、すなわち亡き夫はもういないとしても、だからといって人を近づけてよい木ではないと、はっきり退けている。夕霧はこの返しに退かず、以後も一条宮への訪問を重ねていく。第三十六帖の巻名「柏木」は、この歌の初句に由来する。二人の関わりは第三十九帖の夕霧の巻で本格的に展開することになる。
「柏木」は柏の木で、葉守の神が宿るとされ、亡き柏木その人を指している。「まさず」はいらっしゃらないという尊敬語の打消である。「人ならすべき」は人を馴れ親しませてよいということで、相手の歌の「ならさなむ」を受け返した語である。「宿の梢」はこの邸の木の梢のことである。相手の用いた木と神の語をそっくり受け取り、神がいないからこそ守らねばならないと反転させる構成であり、代作でありながら要点を外さない切れのよい返しになっている。
柏木:柏の木。葉守の神が宿るとされる。
まさず:いらっしゃらない。「ます」の打消。
ならす:馴れ親しませる。
梢:木の先の枝。
少将の君:落葉の宮に仕えた女房。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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