- 歌の意味
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喪服も涙に濡れている秋の山人は、鹿の鳴く声に、自分の泣く声を添えていることだ。
- 鑑賞
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第二部 夕霧
夕霧の「里遠み」の歌を受けて、女房の小少将の君が返したのがこの歌である。喪に服している山荘の者たちも、鹿の声に泣き声を重ねて過ごしていると述べ、夕霧の言葉を受け止めながら、宮の悲嘆の深さを伝えている。落葉の宮自身は依然として返事を書こうとせず、夕霧は宮の姿を見ることもできないまま山を下る。その帰り道、夕霧は一条宮の前を通り、荒れた邸を眺めて一首を詠むことになる。
「藤衣」は藤の繊維で織った粗末な衣で、喪服を指す。「露けき」は露に濡れている、涙がちであるという意である。「山人」は山に住む人のことで、ここでは小野の山荘の人々、とりわけ落葉の宮を指す。「音をぞ添へつる」は泣き声を添えたということで、「音」は鹿の鳴き声と人の泣き声とを兼ねている。相手の歌の鹿をそのまま受け取り、同じ音に自分たちの声を重ねる構成であり、代作としての節度を保った丁寧な返しである。
藤衣:藤の繊維で織った粗末な衣。喪服。
露けし:露に濡れている。涙がちである。
山人:山に住む人。
音:鳴き声、泣き声。
喪:近親者の死後、身を慎む期間。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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