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絶えせじのわが頼みにや宇治橋の
遥けきなかを待ちわたるべき

歌の意味
絶えることはないというお言葉を頼みにして、宇治橋のように遥かな仲を待ち続けるべきなのだろうか。
鑑賞
第三部 総角

 匂宮の歌に対する中の君の返しである。訪れの絶えた不安を抱えながらも、絶えはしないという言葉を頼りに待つほかない立場を述べている。この後、匂宮は紅葉狩に事寄せて宇治へ向かうが、供の者に阻まれて姫君たちのもとへは寄れずに終わる。

 「絶えせじ」は相手の「中絶えむものならなくに」を受けている。「宇治橋の遥けきなか」は長い橋の中ほどのことで、遠く隔たった二人の仲を重ねる。「待ちわたる」は待ち続ける意で、「わたる」が橋の縁語となる。信じたい気持ちと信じきれない不安とが、橋という一つの景のうちに収められている。

絶えせじ:絶えはしない。

頼み:あてにすること。

宇治橋:宇治川に架かる長い橋。

待ちわたる:待ち続ける。
作者
紫式部
出典
源氏物語
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