- 歌の意味
- 眺めているのは同じ空なのに、どうして心もとなさを添えてくる時雨なのだろう。
- 鑑賞
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第三部 総角
宇治へ行けぬまま冬を迎えた匂宮が、中の君に贈った歌である。同じ空の下にいながら会えないもどかしさを、時雨に託して述べている。中の君はこれに返すが、訪れの絶えた宇治では、姉の大君が妹の身の上を案じて心を痛め続けていた。
「雲居」は雲のある空のこと。「おぼつかなさ」は相手の様子がわからず気がかりであることをいう。時雨は初冬に降ったりやんだりする雨で、定まらぬ心のたとえとしてよく用いられる。同じ空を見ているという結びつきと、時雨が隔てるという断絶とが、一首のうちで拮抗している。
眺む:物思いにふけって見る。
雲居:雲のある空。
おぼつかなし:気がかりだ。
時雨:初冬に降ったりやんだりする雨。
- 作者
- 紫式部
- 出典
- 源氏物語
- その他の歌