- 歌の意味
- 霜が冷たく凍る水際の千鳥が、耐えかねて鳴く声の悲しい明け方であることよ。
- 鑑賞
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第三部 総角
冬の宇治を訪れた薫が、中の君に贈った歌である。匂宮の訪れが絶えて心細くしている中の君を気づかい、姉に代わって支えようとする気持ちがうかがえる。しかしこのころ大君はすでに病に伏しており、薫はやがてその看病に明け暮れることになる。
「霜さゆる」は霜が冷え冴えとするさま。「千鳥」は水辺の冬の鳥で、群れて鳴く声が寂しさの象徴とされる。「うちわぶ」は思いわびる、つらく思う意である。「鳴く」には「泣く」が掛かる。宇治川の冬の景を写しながら、そのまま姫君たちの心細さを言い当てる構成になっている。
霜さゆ:霜が冷え冴える。
汀:水際。
千鳥:水辺に群れる冬の鳥。
うちわぶ:つらく思う。思いわびる。
- 作者
- 紫式部
- 出典
- 源氏物語
- その他の歌