女郎花しをれぞまさる朝露の
いかに置きける名残なるらむ
- 歌の意味
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女郎花はいっそうしおれている。朝露がどのように置いていった名残なのだろう。
- 鑑賞
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第三部 宿木
婚儀の翌朝、匂宮は六の君に後朝の文を送った。だが六の君はまだ自ら返しを書けるような立場になく、養母である落葉の宮が代わって詠んだのがこの歌である。六の君は夕霧と藤典侍のあいだの娘で、実母の身分が低いために落葉の宮が養母となっていた。この代作によって縁組は形を整えるが、匂宮の心はなお中の君に残り、二条院への夜離れと訪れが交錯していく。
「女郎花」は六の君を、「朝露」は匂宮をたとえる。露が置いていった名残でいっそうしおれているという言い方によって、はじめての夜を過ごした娘のさまを述べている。「いかに置きける」は、どのように置いていったのかという問いの形で、相手のもてなしぶりをやわらかに探る。代作らしく型を守った詠みぶりで、当事者の声を直接には出さない配慮が働いている。
女郎花:オミナエシ。若い女性のたとえ。
しをる:しおれる。
朝露:朝におりる露。
名残:あとに残るもの。
らむ:…だろう。推量。
- 作者
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紫式部
- 出典
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源氏物語
- その他の歌
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