- 歌の意味
- 幾万年にわたって咲き匂うはずの花なのだから、今日もまた見飽きることのない色として見るのだ。
- 鑑賞
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第三部 宿木
藤の宴の唱和の二首目で、今上帝が詠んだものである。薫の畏れの言葉に応じて、この縁組は末長く栄えるものだと祝している。娘を託した相手への信頼と、宴の主宰者としての寿ぎとが一首に収められている。この結婚によって薫は帝の婿という重い立場を得るが、そのことが宇治への思いをかえって隠し込ませることになる。
「よろづ世をかけて」は幾万代にわたっての意で、末長い繁栄を祝う常套の言い方である。「匂はむ花」は咲き匂うはずの花で、藤の花と女二の宮の両方を指す。「飽かぬ色」は見飽きない色で、「飽く」の語が下の句を引き締める。相手の「藤の花」を受け継ぎながら、及ばぬ枝という遠慮を、末長い花という祝いに転じている。
よろづ世:幾万年。永遠。
かけて:…にわたって。
匂ふ:美しく咲く。
飽かぬ:見飽きない。
こそ見れ:まさに見るのだ。強調。
- 作者
- 紫式部
- 出典
- 源氏物語
- その他の歌