- 歌の意味
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吉野山の、花の古里は人の跡も絶えて、空しい枝に春風が吹いている。
- 鑑賞
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巻第二 春歌下 147
詞書「残春のこゝろを」
詞書の「残春」は春の名残、春の終わりの意である。花が散った後の吉野山を、人の絶えた古里として詠む。
作者の「摂政太政大臣」は藤原良経である。本巻では第百三十六首に続く二度目の登場となる。
場面は桜の散った後、場所は大和国の吉野山である。
直接の契機は「残春」の題による詠である。
初句「吉野山」で場所を掲げる。本巻では第百首
第百十四首
第百二十一首
第百三十二首
第百三十三首に続いて六度目の登場である。
二句「花の故郷」は、花が咲いていた古い里、の意である。「故郷」は本集の春歌でくり返される語で、巻第一の巻頭歌でも吉野が「ふりにし里」と詠まれていた。巻の初めに春の訪れを告げた同じ土地が、ここでは花の去った後の場所として現れる。
三句「跡絶えて」は、人の訪れる跡が絶えて、の意である。第百三十四首の定家歌が庭に足跡がないことを詠んだのと同じ状況が、山に移されている。
四句「空しき枝に」は、花のない枝に、の意である。前歌の「梢を眺むばかり」と同じ景であり、二首が同じものを見ている。
結句「春風ぞ吹く」は「ぞ」の係り結びである。花を散らした風だけが、なお同じ場所を吹いている。
ふるさと:古びた里。ここでは花の咲いていた場所
あとたゆ:人の訪れる跡が絶える
むなし:何もない。空虚である
- 作者
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藤原良経
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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