- 歌の意味
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故郷の花の盛りは過ぎてしまったけれど、その面影が去らない春の空であることだ。
- 鑑賞
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巻第二 春歌下 148
詞書「題しらず」
前歌と同じく花の去った故郷を詠むが、こちらは目に見えない面影が残ると述べる。詞書は「題しらず」で、詠作の事情は伝わっていない。
作者の「大納言経信」は源経信である。大納言に至り、和歌のほか漢詩
管絃にも通じた。本巻では第百二十二首に続く二度目の登場となる。
場面は桜の散った後、場所は故郷である。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
初句「故郷の」は前歌の「花の故郷」を受ける位置にある。二首が同じ語を共有している。
二句「花の盛りは」で失われたものが示される。
三句「過ぎぬれど」の「ど」は逆接で、過ぎてしまったけれども、の意になる。
四句「面影去らぬ」の「面影」は、心に浮かぶ姿、目に見えないのに見えるように感じられる姿をいう。花はないのに、あった時の姿が空に残っているという捉え方である。
結句「春の空かな」は体言止めで、「かな」の詠嘆で結ばれる。前歌が空しい枝という目に見える不在を詠んだのに対し、この歌は目に見えない面影の残存を詠んでおり、二首が不在の扱いで対をなしている。第百三首の長家歌が花の色によって空が匂うと詠んだのに対し、こちらは花が去った後の空を詠んでおり、同じ空が季節を進めて現れている。
さかり:最も盛んな時期
おもかげ:心に浮かぶ姿。目に見えないのに見えるように感じられる姿
- 作者
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源経信
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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