唐人の舟を浮かべて遊ぶてふ
今日ぞ我が背子花かづらせよ
- 歌の意味
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唐の人が舟を浮かべて遊ぶという今日だ。わが友よ、花のかづらをつけよ。
- 鑑賞
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巻第二 春歌下 151
詞書「曲水宴をよめる」
ここから三月三日の行事を詠む歌が二首続く。詞書の「曲水宴」は、流れに杯を浮かべて詩歌を作る宴で、中国から伝わった三月三日の行事である。
作者の「中納言家持」は大伴家持である。奈良時代の歌人で、『万葉集』の編纂に深く関わったとされる。巻第一では第二十首
第八十五首に現れた。
場面は三月三日、場所は曲水の宴の催される流れのほとりである。
直接の契機は曲水の宴を題として詠んだことである。
初句「唐人の」は中国の人をいう。行事の由来が中国にあることが、まず示される。
二句「舟を浮かべて」は、杯を舟に見立てて水に浮かべることをいう。
三句「遊ぶてふ」の「てふ」は「といふ」の約で、〜という、の意である。伝え聞いた行事であることが示される。
四句「今日ぞ我が背子」の「背子」は親しい男性への呼びかけの語である。「ぞ」は係助詞で、その日であることを強調する。
結句「花かづらせよ」の「花かづら」は花を輪にして髪に挿す飾りをいい、「せよ」は命令形である。巻第一の第八十八首、本巻の第百四首でも「かざす」の語が用いられており、花を身に着ける行為が春の歌の型として繰り返されている。異国由来の行事に、花を挿すという古来の習わしを重ねている点にこの歌の趣がある。
からひと:中国の人
てふ:「といふ」の約。〜という
わがせこ:親しい男性への呼びかけの語
はなかづら:花を輪にして髪に挿す飾り
- 作者
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大伴家持
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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