- 歌の意味
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夏草は茂ったことだなあ。道を行く人も、草を結ぶほどに。
- 鑑賞
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巻第三 夏歌 188
詞書は前の歌に続き「題しらず」
夏草の五首目である。道の草が、行き交う人が結べるほどに伸びたと詠む。原文では詞書が改めて記されていない。
作者の藤原元真は平安時代中期の歌人で、三十六歌仙の一人に数えられる。
場面は夏草の茂るころ、場所は人の行き来する道である。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
初句
二句「夏草は茂りにけりな」の「けり」に詠嘆の終助詞「な」が添えられ、驚きが直接に出る。巻第一の第六首の俊恵歌も「かすみにけりな」と同じ形で結んでおり、変化への驚きを表す言い方として共通する。
三句「玉鉾の」は「道」に掛かる枕詞である。巻第二の第百十三首の家隆歌でも用いられており、そちらでは「道」の語が現れず「行きかふ」が受けていたが、この歌では四句に「道」が明示される。
四句「道行く人も」の「も」は、道を行く人までも、の含みである。立ち止まらずに通る者でさえ、という意になる。
結句「結ぶばかりに」の「ばかり」は程度を表す。草を結ぶのは、道中の無事を祈る習わしであり、第百八十二首の式子内親王歌でも草を引き結ぶ動作が詠まれていた。同じ動作が、そちらでは祭の記憶として、こちらでは草丈の目安として用いられている。
けりな:詠嘆の助動詞「けり」に終助詞「な」が付いた形
たまほこの:「道」に掛かる枕詞
むすぶ:草と草とを結ぶ
- 作者
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藤原元真
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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