庭の面は月漏らぬまでなりにけり
梢に夏の陰茂りつつ
- 歌の意味
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庭の面は月の光も漏れてこないほどになったのだった。梢に夏の木陰が茂り続けて。
- 鑑賞
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巻第三 夏歌 249
詞書「題しらず」
ここから夏の木陰と涼を詠む歌が続く。この歌は葉が茂って月の光を遮るまでになったと詠む。詞書は「題しらず」で、詠作の事情は伝わっていない。
作者の白河院は後三条天皇の第一皇子で、譲位後に院政を始めた。本巻では第百八十首
第百九十八首に続く三度目の登場となる。
場面は夏、場所は作者の庭である。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
初句「庭の面は」の「面」は表面をいう。地面の側から見上げる視点である。
二句「月漏らぬまで」は、月の光が漏れてこないほどに、の意である。「まで」は程度を表す。第百八十六首の好忠歌が「天照る月の影ぞまれなる」と詠んだのと同じ趣向であり、そちらが月の側から、こちらが庭の側から述べている。
三句「なりにけり」の「けり」は詠嘆で、いつのまにかそうなっていたという気づきを表す。
四句「梢に夏の」で、遮っているものが示される。
結句「陰茂りつつ」の「陰」はここでは木陰をいう。「つつ」は継続を表し、言い切らずに結ぶ。今も茂り続けているという状態が残される。花の後に葉が来るという季節の推移が、月光の遮られる度合いによって測られている。
おも:表面
こずゑ:木の枝の先
かげ:木陰
- 作者
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白河院
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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