- 歌の意味
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鵜飼舟をしみじみと心に思う。武士の八十氏、その宇治川の夕闇の空よ。
- 鑑賞
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巻第三 夏歌 251
詞書「摂政太政大臣家百首歌合に鵜河をよみ侍りける」
ここから鵜飼を主題とする一連が始まる。詞書の「鵜河」は鵜飼の行われる川をいう。良経の家で催された百首歌合の詠で、巻第一の第二十三首
第三十七首、巻第二の第百四十七首も同じ催しの歌である。
作者の「前大僧正慈円」は慈円である。本巻では第百七十七首
第二百四十二首に続く三度目の登場となる。
場面は夏の夕暮、場所は山城国の宇治川である。鵜飼は夏の夜に篝火を焚いて鵜に魚を捕らせる漁で、宇治川はその名所であった。
直接の契機は百首歌合への出詠である。
なお本文の二句は「あはれとぞ思ふ」とあり、読み仮名の行の「あはれとぞ見る」と一致しない。ここでは本文の表記に従う。
初句「鵜飼舟」で対象を掲げる。
二句「あはれとぞ思ふ」の「あはれ」はしみじみとした情をいう。「ぞ」は係助詞で、「思ふ」の連体形が結びとなる。
三句
四句「武士の八十宇治川」の「もののふの八十」は「宇治」に掛かる枕詞である。朝廷に仕える武士の氏が数多いことから「八十氏」といい、その音が「宇治」に通じる。地名を導く長い枕詞が、そのまま川の名の重々しさを支えている。
結句「夕闇の空」は体言止めである。鵜飼は闇の中で篝火を用いる漁であるから、夕闇はこれから漁が始まる時刻にあたる。魚を捕るという殺生の営みに対して「あはれ」と述べているところに、僧である作者の立場がうかがえる。
うかひぶね:鵜飼を行う舟。夏の夜に篝火を焚き、鵜に魚を捕らせる
もののふのやそ:「宇治」に掛かる枕詞。武士の氏の数の多さからいう
ゆふやみ:日が暮れて暗くなったころ
- 作者
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慈円
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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