あはれいかに草葉の露のこほるらん
秋風たちぬ宮城野の原
- 歌の意味
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ああ、どれほど草葉の露が凍りつくことだろう。秋風が立った、宮城野の原よ。
- 鑑賞
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巻第四 秋歌上 300
詞書は前の歌に続き「題しらず」
前歌が風の働きを述べたのに対し、この歌は遠い野の露を思いやる。原文では詞書も作者名も改めて記されておらず、前の歌と同じ作者が続くことを示している。
作者は前歌に続いて西行法師である。
場面は秋の初め、場所は陸奥国の歌枕である宮城野(現在の仙台市の一帯)である。萩と露の名所として詠まれてきた。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
初句「あはれいかに」の「あはれ」は感動を表す語、「いかに」は程度を問う副詞である。第二百九十四首の通具歌も「あはれまた」と同じ語で始まっており、二首が近い位置に置かれている。
二句「草葉の露の」で対象が示される。
三句「こほるらん」の「らん」は現在推量の助動詞である。今はまだ秋の初めであり、露が凍るのは先のことであるから、これから起こることを思いやる形になる。巻第三の第二百二十七首の伊勢大輔歌が遠くの田人の濡れるさまを推し量ったのと同じ型である。
四句「秋風たちぬ」は、秋風が立った、の意である。ここまでが根拠であり、風が立った以上は露も凍るだろう、という理屈になる。
結句「宮城野の原」は体言止めである。自らは都にいて、遠い陸奥の野を思うという構図であり、行ったことのある土地への思いが働いている。
こほる:凍る
みやぎのはら:陸奥国の歌枕。現在の仙台市の一帯。萩と露の名所
- 作者
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西行法師
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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