さを鹿の朝立つ野辺の秋萩に
玉と見るまで置ける白露
- 歌の意味
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牡鹿が朝に立つ野辺の秋萩に、玉と見えるほどに置いている白露よ。
- 鑑賞
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巻第四 秋歌上 334
詞書は前の歌に続き「題しらず」
萩の七首目である。萩に置く露を玉に見立てる。原文では詞書が改めて記されていない。
作者の「中納言家持」は大伴家持である。本巻では巻頭の第二百八十五首に続く二度目の登場となる。
場面は秋の朝、場所は萩の生える野辺である。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
初句「さを鹿の」の「さ」は接頭語、「を鹿」は牡鹿をいう。第三百二十八首の匡房歌でも鹿と萩が取り合わせられていた。
二句「朝立つ野辺の」は、鹿が朝に起き出す野辺、の意である。
三句「秋萩に」で対象が定まる。
四句「玉と見るまで」の「まで」は程度を表す。露を玉に見立てる言い方は、巻第三の第二百七十五首
第二百八十首でも用いられており、本集で繰り返される。
結句「置ける白露」は体言止めである。「る」は完了
存続の助動詞の連体形で、置いている状態を表す。鹿と萩と露という秋の景物を三つ並べ、見立てで結ぶ素朴な構成であり、『万葉集』の歌人らしい作りになっている。
さをしか:牡鹿。「さ」は接頭語
たま:玉。露を見立てていう
しらつゆ:白く光る露
- 作者
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大伴家持
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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