み山路やいつより秋の色ならん
見ざりし雲の夕暮の空
- 歌の意味
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深い山道は、いつから秋の色になったのだろう。見たこともない雲の、夕暮の空よ。
- 鑑賞
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巻第四 秋歌上 360
詞書「男ども詩をつくりて歌にあはせ侍りしに、山路秋行といふことを」
秋の夕暮の四首目である。詞書の「山路秋行」は、山路を秋に行く、の意で、漢詩と和歌を番える催しで詠まれた。巻第一の第二十五首
第二十六首、巻第二の第三十六首、巻第三の第二百六十一首も同じ形式の催しの歌である。
作者の「前大僧正慈円」は慈円である。本巻では第三百五十二首に続く二度目の登場となる。
場面は秋の夕暮、場所は深い山の道である。
直接の契機は「山路秋行」の題による詠である。
初句「み山路や」の「み」は接頭語で、深い山の道をいう。「や」は詠嘆の間投助詞である。
二句「いつより秋の」は、いつから秋の、の意である。変化の時点を問う形であり、第二百八十七首の季通歌が一夜のうちの変化を詠んだのと同じ問題を、山道について立てている。
三句「色ならん」の「らん」は現在推量の助動詞である。
四句「見ざりし雲の」は、これまで見たことのなかった雲、の意である。「し」は過去の助動詞の連体形である。旅の途中で初めて見る空であるから、いつ変わったのかを知りようがない。
結句「夕暮の空」は体言止めである。他の「秋の夕暮」の歌が結句にその語を置くのに対し、この歌は「夕暮の空」で結んでおり、一連の中でわずかに形を変えている。
みやまぢ:深い山の道。「み」は接頭語
いつより:いつから
みざりし:これまで見たことのなかった
- 作者
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慈円
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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