秋風のよそに吹きくる音羽山
何の草木かのどけかるべき
- 歌の意味
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秋風がよそから吹いてくる音羽山では、どの草木が穏やかでいられようか。
- 鑑賞
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巻第四 秋歌上 371
詞書は前の歌に続き「題しらず」
秋風の及ぶ範囲の広さを、音羽山の草木すべてに及ぶこととして詠む。原文では詞書が改めて記されていない。
作者の曽禰好忠は平安時代中期の歌人である。本巻では第三百十一首
第三百四十三首に続く三度目の登場となる。
場面は秋、場所は山城国の音羽山である。京の東にあり、名に「音」を含むため、風や声の歌に詠まれる。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
なお本文の二句は「よそに」とあり、読み仮名の行の「よもに」と一致しない。ここでは本文の表記に従う。
初句「秋風の」で主語が示される。
二句「よそに吹きくる」の「よそ」は自分と関わりのないところをいう。第二百九十八首の雅経歌、第三百五首の解説でも触れた語である。他所から吹いてくることが示される。
三句「音羽山」で場所が定まる。名に「音」を含み、風の音の歌にふさわしい地名である。
四句「何の草木か」の「か」は疑問の係助詞で、結句の「べき」の連体形に係る。反語に近く、どの草木が、いやどれも、という意になる。
結句「のどけかるべき」の「のどけし」は穏やかである、静かである意である。一つも穏やかではいられないという全称の主張であり、第三百十首の大弐三位歌、第三百六十六首の長明歌が例外のなさを述べたのと同じ型である。
よそ:自分と関わりのないところ
おとはやま:山城国の山。京の東にある
のどけし:穏やかである。静かである
- 作者
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曽禰好忠
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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