変はらじな知るも知らぬも秋の夜の
月待つほどの心ばかりは
- 歌の意味
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変わらないだろう、知り合いも見知らぬ人も。秋の夜の月を待つあいだの心ばかりは。
- 鑑賞
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巻第四 秋歌上 407
詞書は前の歌に続き「題しらず」
月と心の四首目である。月を待つ心だけは誰も同じだと詠む。原文では詞書が改めて記されていない。
作者の上東門院小少将は、一条天皇の中宮彰子、すなわち上東門院に仕えた女房歌人である。生没年は伝わらない。巻第三では第二百二十三首に現れ、紫式部との贈答を残している。
場面は秋の夜、場所は特定されない。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
初句「変はらじな」の「じ」は打消推量の助動詞、「な」は詠嘆の終助詞である。変わらないだろう、の意になる。第四百首の丹後歌が「忘れじな」と同じ形で始まっており、二首が語を共有する。
二句「知るも知らぬも」は、知り合いも見知らぬ人も、の意である。巻第二の第百十三首の家隆歌でも用いられた語で、そちらは花の香が万人の袖に及ぶことを述べていた。
三句
四句「秋の夜の月待つほどの」は、月を待つあいだの、の意である。
結句「心ばかりは」の「ばかり」は限定である。ほかは人それぞれでも、待つ心だけは同じだという言い方になる。第三百六十六首の長明歌が「いたりいたらぬ袖はあらじ」と例外のなさを述べたのと同じく、万人に及ぶことを主題としている。
じ:打消推量の助動詞。〜まい
しるもしらぬも:知り合いも見知らぬ人も
ばかり:限定を表す。〜だけ
- 作者
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上東門院小少将
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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