秋の月しのに宿かる影たけて
小笹が原に露ふけにけり
- 歌の意味
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秋の月が篠竹に宿を借りていた光も高くなって、小笹が原に露が深まり、夜も更けたのだった。
- 鑑賞
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巻第四 秋歌上 425
詞書は前の歌に続き「題しらず」
前歌に続いて月と露と草を詠む。月の位置が高くなるにつれて夜も更けることを、露の深まりによって示す。原文では詞書が改めて記されていない。
作者の源家長は和歌所の開闔を務めた人物である。『新古今和歌集』の撰進の実務に関わり、『源家長日記』を残した。巻第七の第七百四十一首にも歌が採られている。
場面は秋の夜、場所は小笹の生える原である。
詠まれた直接の契機は伝わらない。
初句「秋の月」で対象を掲げる。
二句「しのに宿かる」の「しの」は篠竹をいい、第三百八十七首の頼政歌でも用いられた語である。「宿かる」は前歌の第四百二十四首と同じ語であり、二首が語を共有している。
三句「影たけて」の「たく」は高くなる意である。月が空高く上がったことを示し、時刻の経過が表される。
四句「小笹が原に」の「小笹」は小さな笹で、「小」は語調を整える接頭語である。巻第三の第二百十九首
第二百八十首でも用いられた。
結句「露ふけにけり」の「ふく」は夜が更ける意であるが、露について用いることで、露が深まる意にも働く。夜の更けと露の深まりとが一語に収められており、時間の経過が草の上の変化として示されている。
しの:篠竹。細い竹
たく:高くなる
をざさ:小さな笹。「を」は語調を整える接頭語
- 作者
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源家長
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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