- 歌の意味
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露が深いので野辺の草を分けながら行き、衣は花の雫に濡れて帰ってくることだ。
- 鑑賞
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巻第五 秋歌下 466
詞書「後冷泉院皇子の宮と申しける時、尋野花といへる心を」
露を詠む一連の六首目である。露の深い野辺を分けて花を尋ね、衣を花の雫に濡らして帰ると詠む。詞書によれば、後冷泉院が皇太子であったころ、「野の花を尋ぬ」を題として詠まれた。
作者は藤原道長の子で、右大臣に至り、堀河に住んだことから堀河右大臣と呼ばれた。
場面は秋、場所は露の深い、花の咲く野辺である。
直接の契機は、後朱雀天皇の皇子で皇太子であった後冷泉院のもとで、「尋野花」の題が出されたことである。
初句「露しげみ」は、「…を…み」の「を」を省いた形で、露が多いので、の意である。
二句「野辺を分けつつ」は、野辺の草を押し分けながら進む、の意で、題の「尋ぬ」にあたる。
三句「唐衣」は、美しい衣の意で、四句の「濡れて」の主語となる。
四句「濡れてぞ帰る」の「ぞ」は強意の係助詞で、連体形「帰る」で結ぶ。尋ねて行った道を、衣を濡らして帰るのである。
結句「花の雫に」は、倒置によって濡れた原因を最後に示す。露に濡れたのではなく花の雫に濡れたと言いなし、花を尋ねた風情を添えている。前歌の第四百六十五首までの露が置くさまを詠んだのに対し、本歌は露に濡れる人を詠む。第四百六十八首も「置く露に濡れてや人の尋ね行くらん」と、露に濡れて野を尋ねる人を詠むが、本歌が尋ねた後に「帰る」側であるのに対し、そちらは「行く」側を思いやっており、行きと帰りの対をなす。
わく:草などを押し分けて進む
からころも:美しい衣。もとは唐風の衣をいう
- 作者
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藤原頼宗
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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