- 歌の意味
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白雲を翼にかけるようにして空を飛んでゆく雁が、門田の面に残る友を慕って鳴いているようだ。
- 鑑賞
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巻第五 秋歌下 502
詞書は前の歌に続き「題しらず」
雁を詠む一連の六首目である。白雲を翼にかけて飛んでゆく雁が、門田に残る友を慕って鳴くようだと詠む。詞書は前の歌に続いて題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
本歌には作者名が記されておらず、前歌を受けて西行の歌として配されている。作者は俗名を佐藤義清といい、鳥羽院の北面の武士であったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。家集に『山家集』がある。
場面は雁の渡る秋、場所は家の門前に田の広がる里である。
直接の契機は伝わらない。
初句「白雲を」は、三句の「翼にかけて」の対象を示す。
二句「翼にかけて」は、白雲を翼に掛けるように、雲の中を飛ぶさまを言う。第五百六首「峰の雲を翼にかけて」でも同じ趣向が用いられる。
三句「行く雁の」は、空を飛んでゆく雁の、の意で、結句の「慕ふ」の主語を示す。
四句「門田の面の」の「門田」は家の門前にある田で、「面」はその表面である。本巻の第五百三首「鳥羽田の面」と同じく田の面を置く。
結句「友慕ふなる」の「なる」は音声にもとづく推定の助動詞「なり」の連体形で、連体形で結んで余情を残す。高く飛ぶ雁の声を、門田に降りて残っている仲間を慕う声と聞きなしている。空の高みを行く雁と地上の田に残る雁という上下の対比があり、第五百一首の山を越える初雁の声に続いて、雁の声に群れの別れの哀れを聞き取っている。
かどた:家の門前にある田
したふ:恋い慕う、あとを追う
- 作者
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西行
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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