ほのぼのと有明の月の月影に
紅葉吹きおろす山おろしの風
- 歌の意味
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ほのかに明るい有明の月の、その月の光のなかで、紅葉を吹き下ろしてくる山おろしの風よ。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 591
詞書「題しらず」
冬の月を詠む一連の一首目である。ほのかな有明の月の光のなかを、山おろしの風が紅葉を吹き下ろしてくると詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者は源公忠の子で、三十六歌仙の一人である。
場面は夜明け前の有明の月の頃、場所は山おろしの吹き下ろす山の麓である。
直接の契機は伝わらない。
初句「ほのぼのと」は、ほのかに、うっすらと、の意で、夜明け前の薄明かりを示す。
二句「有明の月の」は、夜が明けても空に残っている月をいう。
三句「月影に」は、月の光のなかに、の意である。二句と三句とで「月」の語が重ねられている。
四句「紅葉吹きおろす」は、紅葉を山から吹き下ろす、の意で、八音の字余りである。
結句「山おろしの風」は、山から吹き下ろす風をいい、八音の字余りで、体言止めで結ぶ。四句の「吹きおろす」と結句の「山おろし」とで「おろす」の語が重ねられ、月の光のなかを紅葉が舞い下りる景が描かれている。時雨の一連から月の一連へと移る位置にあり、次歌の第五百九十二首も紅葉と月とを取り合わせている。
ありあけのつき:夜が明けても空に残っている月
つきかげ:月の光
やまおろし:山から吹き下ろす風
- 作者
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源信明
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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