露霜の夜半におきゐて冬の夜の
月見るほどに袖は凍りぬ
- 歌の意味
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露霜の置く夜半に起きていて、冬の夜の月を見ているうちに、袖は凍ってしまった。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 601
詞書「題しらず」
冬の月を詠む一連の十一首目である。露霜の置く夜半に起きたまま冬の夜の月を見ているうちに、袖が凍ってしまったと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者は丹後掾を務めたことから曾丹後、曾丹と呼ばれた。百首歌を早くに詠んだ歌人として知られる。
場面は露霜の置く冬の夜半、場所は月を見る所である。
直接の契機は伝わらない。
初句「露霜の」は、露と霜、また露が凍って霜となりかけたものをいう。
二句「夜半におきゐて」の「おき」には、起きている意と、露霜が「置き」の意が掛けられている。「ゐて」は、じっとそのままでいて、の意である。
三句「冬の夜の」は、四句の「月」にかかる。
四句「月見るほどに」は、月を見ているうちに、の意で、時の経過を示す。
結句「袖は凍りぬ」は、袖は凍ってしまった、の意で、「ぬ」は完了の助動詞である。月を見続けた時の長さと冬の夜の寒さを、袖が凍るという結果によって示している。巻頭の第五百五十一首が夜を起き明かした袖の露が霜に結ぶと詠んだのと、「おき」の掛詞と袖の上の凍結とを共有している。前歌の澄んだ月を受け、その月を見続ける夜の寒さへと移っている。
つゆしも:露と霜、また露が凍って霜になりかけたもの
おきゐる:起きたままでいる意で、「おき」に露霜が置く意を掛ける
- 作者
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曾禰好忠
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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