冬枯れの森の朽葉の霜の上に
落ちたる月の影の寒けさ
- 歌の意味
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冬枯れの森の、朽ちた落ち葉に置いた霜の上に、差し落ちた月の光の寒々しさよ。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 607
詞書は前の歌に続き「題しらず」
冬の月を詠む一連の十七首目である。冬枯れの森の朽ち葉に置いた霜の上に、月の光が差し落ちている寒々しさを詠む。詞書は前歌から続き題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者は左京大夫藤原顕輔の子で、六条藤家の歌人として歌学書『袋草紙』『奥義抄』を著した。
場面は冬の夜、場所は冬枯れの森である。
直接の契機は伝わらない。
初句「冬枯れの」は、冬になって草木の枯れた、の意である。
二句「森の朽葉の」は、森に散り敷いて朽ちた葉の、の意である。本巻の落葉の一連で散った木の葉が、ここでは朽ち葉となっている。
三句「霜の上に」は、朽ち葉に置いた霜の上に、の意で、六音の字余りである。二句から三句にかけて「の」を重ね、森、朽ち葉、霜と、景を次第に絞り込んでゆく。
四句「落ちたる月の」は、差し落ちた月の、の意である。月の光が霜の上に「落ちる」と表されている。
結句「影の寒けさ」は、月の光の寒々しさよ、の意で、名詞「寒けさ」で結ぶ。冬枯れ、朽ち葉、霜、月と、冷たいものを重ねて寒さそのものを主題としている。前歌の刈田の月に続き、覆うものの失われた地上に差す冬の月を詠み、本巻の第六百九首の結句「影ぞ寒けき」とも、月の光の寒さを結句に置く点で呼応している。
ふゆがれ:冬に草木が枯れること
くちば:朽ちた落ち葉
- 作者
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藤原清輔
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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