霜結ぶ袖の片敷きうちとけて
寝ぬ夜の月の影ぞ寒けき
- 歌の意味
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霜の結ぶ袖を片敷いて独り寝をし、打ち解けて寝ることのできない夜の月の光は寒々しい。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 609
詞書は前の歌に続き「千五百番歌合に」
冬の月を詠む一連の十九首目である。霜の結ぶ袖を片敷いて独り寝をし、打ち解けて眠れない夜の月の光の寒さを詠む。詞書は前歌から続き、同じ千五百番歌合で詠まれた歌である。
作者は内大臣源通親の子で、『新古今和歌集』の撰者の一人である。
場面は霜の結ぶ冬の夜、場所は独り寝の寝所である。
直接の契機は、前歌と同じく、後鳥羽院が催した千五百番歌合での詠である。
初句「霜結ぶ」は、霜が凍りついて結ぶ、の意で、二句の「袖」にかかる。
二句「袖の片敷き」は、衣の片袖だけを敷いて寝ること、すなわち独り寝をいう。本巻の第五百五十九首の「宿に片敷く」と同じく、独り寝の袖が詠まれている。
三句「うちとけて」の「とけ」には、心がくつろいで打ち解ける意と、初句の「霜」が解ける意が掛けられている。霜の結ぶ袖は解けず、心も打ち解けずに眠れないことをいい、「結ぶ」と「解け」は縁語である。
四句「寝ぬ夜の月の」は、寝ることのできない夜の月の、の意で、「ぬ」は打消の助動詞「ず」の連体形である。三句の「うちとけて」から続いて、打ち解けて寝ない、の意となる。
結句「影ぞ寒けき」は、係助詞「ぞ」を受けて形容詞「寒けし」の連体形で結ぶ係り結びである。前歌が寒さに目覚めた枕の月を詠んだのに対し、この歌は初めから眠れない独り寝の月を詠み、寝覚めと寝ぬ夜とが対になっている。本巻の第六百七首の結句「影の寒けさ」と同じく、月の光の寒さで結んでいる。
かたしき:衣の片袖だけを敷いて独り寝をすること
うちとく:心がくつろぐ意に、霜が解ける意を掛ける
ぬ:寝る
- 作者
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源通具
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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