- 歌の意味
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草の上に数多く玉となって置いていた白露を、下葉の霜として結ぶ冬であることよ。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 619
詞書「題しらず」
霜と冬枯れを詠む一連の九首目である。草の上に玉となって置いていた白露を、冬が下葉の霜として結ぶと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者は丹後掾を務めたことから曾丹後、曾丹と呼ばれた。百首歌を早くに詠んだ歌人として知られる。
場面は露が霜に変わる冬の初め、場所は草の茂っていた野である。
直接の契機は伝わらない。
初句「草の上に」は、草の葉の上に、の意で、六音の字余りである。
二句「ここら玉ゐし」の「ここら」は、数多く、たくさん、の意である。「玉ゐし」は、玉のように置いていた、の意で、白露を玉に見立てている。
三句「白露を」は、秋の白露を、の意である。
四句「下葉の霜と」は、草の下のほうの葉に置く霜として、の意である。上の葉に玉と置いた露が下葉の霜となって結ぶという、上下の位置の変化と、露から霜への変化とが重ねられている。
結句「結ぶ冬かな」は、詠嘆の終助詞「かな」で結ぶ。冬を主語として、秋の露を霜に結ぶ働きを冬に認めている。巻頭の第五百五十一首が袖の露が霜に結ぶことで冬の到来を知ったのと、露から霜へと「結ぶ」働きを詠む点で呼応しており、本巻の第六百十首の露の宿りから霜への推移とも通じている。
たまゐる:玉のように置く
したば:下のほうの葉
むすぶ:露や霜が凝って形をなす
- 作者
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曾禰好忠
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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