- 歌の意味
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枕にも袖にも涙が氷となって凍りつき、結ぶこともできない夢を訪ねてくる嵐であることよ。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 633
詞書は前の歌に続き「題しらず」
氷を詠む一連の五首目である。枕にも袖にも涙が凍りついて眠れず、結ぶこともできない夢を嵐が訪れると詠む。詞書は前歌から続き題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者は原文に記されず、前歌から続いて藤原良経である。関白九条兼実の子で、摂政太政大臣に至り、『新古今和歌集』の仮名序を執筆した。
場面は冬の夜、場所は寝所である。
直接の契機は伝わらない。
初句「枕にも」は、枕の上にも、の意である。
二句「袖にも涙」は、袖にも涙が、の意で、初句と「にも」を重ねて、涙の至る所に及ぶさまを示す。
三句「つららゐて」は、氷となって凍りついて、の意で、「ゐる」は氷が張る意である。
四句「結ばぬ夢を」は、結ぶことのできない夢を、の意である。「夢を結ぶ」は夢を見る意で、涙が凍るほどの寒さと悲しみに眠れず、夢も見られないことをいう。「結ぶ」は三句の「つらら」の縁語で、氷は結んでも夢は結ばないという対比になっている。
結句「問ふ嵐かな」は、訪れてくる嵐であることよ、の意で、詠嘆の終助詞「かな」で結ぶ。夢を結ぶこともできないまま、嵐だけが訪れてくるという寂しさを詠んでいる。前歌の水の泡の宿る薄氷から、寝所の涙の氷へと氷の景が移り、次歌の第六百三十四首では再び岩間の氷と水が詠まれる。
つらら:氷
ゐる:氷が張る
とふ:訪れる
- 作者
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藤原良経
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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