降る雪にまことに篠屋いかならん
今日は都に跡だにもなし
- 歌の意味
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降る雪に、ほんとうに篠屋はどうなっていることでしょう。今日は都でさえ、雪に人の通った跡もないのです。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 659
詞書「返し」
雪を詠む一連の三首目である。前歌の瞻西の問いに答え、都でさえ雪に人の跡もないのだから、篠屋はほんとうにどうなっていることかと思いやる。詞書によれば、前歌に対する返しの歌である。
作者は右大臣藤原俊家の子で、藤原道長の曾孫にあたる。歌壇の重鎮として藤原俊成を指導した。
場面は雪の朝、場所は都である。
直接の契機は、雪の朝に瞻西から送られてきた前歌の第六百五十八首への返しである。
初句「降る雪に」は、降る雪のために、の意である。前歌の「初雪や降る」の「降る」を受けている。
二句「まことに篠屋」は、ほんとうに篠屋は、の意で、前歌の「篠屋の軒ぞ埋もるる」を受け、埋もれているというのももっともだと認めている。
三句「いかならん」は、どうなっているのだろう、の意で、「ん」は推量の助動詞である。ここで切れる三句切れである。
四句「今日は都に」は、前歌の四句「今日は都に」をそのまま受けた語である。
結句「跡だにもなし」は、人の通った跡さえもない、の意で、「だに」は、…さえ、の意を表す副助詞である。前歌の都にも初雪が降るのかという問いに対し、都でさえ跡もないほど積もっているのだから、あなたの篠屋はさぞ深く埋もれているでしょう、と答えている。前歌の語をそのまま取って答える贈答の形で、雪の深さを互いに気遣う友の心を示している。
あと:人の通った跡、足跡
- 作者
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藤原基俊
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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