さむしろの夜半の衣手冴え冴えて
初雪白し岡の辺の松
- 歌の意味
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狭い筵に寝る夜半の袖は冷え冷えとして、見ればうっすらと初雪が白い、岡のほとりの松に。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 662
詞書「百首歌に」
雪を詠む一連の六首目である。狭い筵に寝る夜半の袖が冷え冷えとして、岡のほとりの松に初雪が白く積もっていると詠む。詞書によれば、百首歌の中の一首である。
作者は後白河天皇の皇女で、賀茂斎院を務め、藤原俊成に和歌を学んだ。
場面は初雪の降った冬の夜半、場所は岡のほとりの松の見える住まいである。
直接の契機は百首歌の詠進である。詞書には、どの百首であるかは記されていない。
初句「さむしろの」は、幅の狭い筵の、の意で、独り寝の寝床を示す。
二句「夜半の衣手」は、夜中の袖をいう。
三句「冴え冴えて」は、ますます冷え冷えとして、の意である。語を重ねることで、寒さの深まってゆくさまを示す。
四句「初雪白し」は、初雪が白い、の意で、ここで切れる四句切れである。袖の冷えから外に目を移し、初雪の白さを見いだす。
結句「岡の辺の松」は体言止めで、初雪の積もる岡のほとりの松をいう。袖に感じる寒さという身の感覚から始まり、その原因である初雪を、常緑の松の上の白さとして示す構成で、緑と白の対比が暗示されている。前歌の荒れた庭に積もる初雪から、夜半の岡の松に白く積もる初雪へと、同じ初雪の景が移っている。
さむしろ:幅の狭い筵
ころもで:袖
- 作者
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式子内親王
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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