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み狩すと鳥立の原をあさりつつ
交野の野辺に今日も暮らしつ

歌の意味
鷹狩をするといって鳥立の原を探し回りながら、交野の野辺で、今日もまた一日を過ごしてしまった。
鑑賞
巻第六 冬歌 686

詞書「内大臣に侍りける時、家歌合に」
 冬の狩を詠む一連の二首目である。鷹狩のために鳥立の原を探し回り、交野の野辺で今日も一日を過ごしてしまったと詠む。詞書によれば、作者が内大臣であった時に、自邸の歌合で詠んだ歌である。
 作者は関白藤原忠実の子で、摂政、関白、太政大臣を務め、晩年に出家して法性寺に住んだ。慈円の父である。
 場面は冬の狩の日の暮れ、場所は河内国の交野である。
 直接の契機は、作者が内大臣であった時に自邸で催した歌合での詠である。

 初句「み狩すと」は、狩をするといって、の意で、「み」は美称の接頭語である。
 二句「鳥立の原を」の「鳥立」は、鷹狩で鳥が集まり飛び立つ所をいい、そうした所のある原を示す。
 三句「あさりつつ」は、獲物を探し求めながら、の意で、「つつ」は継続を表す。
 四句「交野の野辺に」は河内国の歌枕で、皇室の狩場とされた交野の野辺に、の意である。前歌の「交野の御野」と同じ場所である。
 結句「今日も暮らしつ」は、今日もまた一日を過ごしてしまった、の意で、「つ」は完了の助動詞である。「今日も」によって、狩に夢中になって日々を過ごすさまが示される。前歌が霰の降る交野での狩の始まりの緊張を詠んだのに対し、この歌は日の暮れるまで狩に過ごした一日を詠んでおり、同じ交野の狩が始まりと終わりの時で並べられている。

とだち:鷹狩で鳥が集まり、飛び立つ所
あさる:探し求める
作者
藤原忠通
出典
新古今和歌集
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