狩り暮らし交野の真柴折り敷きて
淀の川瀬の月を見るかな
- 歌の意味
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一日中狩をして過ごし、交野の真柴を折り敷いて、淀の川瀬に映る月を眺めることよ。
- 鑑賞
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巻第六 冬歌 688
詞書「鷹狩の心をよみ侍りける」
冬の狩を詠む一連の四首目で、この一連の終わりの歌である。一日中狩をして過ごし、交野の真柴を折り敷いて淀の川瀬の月を眺めると詠む。詞書によれば、鷹狩の心を詠んだ歌である。
作者は平安時代末期の廷臣で、左近衛中将を務めた。
場面は狩の後の冬の夜、場所は河内国の交野と山城国の淀川のあたりである。
直接の契機は「鷹狩」の心を題とした詠である。
交野での狩の後の情景は、『伊勢物語』で在原業平が交野の渚の院のあたりで狩をした折に詠んだ「狩り暮らし七夕つめに宿からむ天の河原に我は来にけり」にも見える。
初句「狩り暮らし」は、一日中狩をして過ごして、の意で、『伊勢物語』の業平の歌の初句と同じ語である。
二句「交野の真柴」は、交野に生える柴をいい、「真」は美称の接頭語である。前歌までと同じ交野の狩場が詠まれている。
三句「折り敷きて」は、折って敷いて、の意で、狩の後に野に座を設けるさまをいう。
四句「淀の川瀬の」は、山城国と摂津国を流れる淀川の浅瀬の、の意である。
結句「月を見るかな」は、詠嘆の終助詞「かな」で結ぶ。昼の狩の後に野に座して夜の川の月を眺めるという、狩から月見へと移る風雅な一日の終わりを詠んでいる。本巻の第六百八十五首から続く交野の狩の歌は、霰の中の始まり、日の暮れるまでの狩、雪に埋もれた狩場を経て、この歌の狩の後の月で結ばれている。
ましば:柴の美称
をりしく:折って敷く
かはせ:川の浅瀬
- 作者
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藤原公衡
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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