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君が代の年の数をば白妙の
浜の真砂と誰か敷きけん

歌の意味
君の御代の年の数を、白い浜の細かな砂として、いったい誰が敷き並べたのだろう。
鑑賞
巻第七 賀歌 710

詞書「題しらず」
 浜の真砂に寄せて君が代を祝う歌である。数えきれない白い浜の砂を、君の御代の年数として誰が敷き並べたのかと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
 作者は『古今和歌集』の撰者の一人で、仮名序を書き、『土佐日記』を著した。
 場面は季節を定めない祝いの景、場所は白砂の広がる浜辺である。
 直接の契機は伝わらない。

 初句「君が代の」は、君の御代の、の意である。祝う相手の治世や寿命を指す語で、賀歌の中心となる。
 二句「年の数をば」は、年の数を、の意で、「をば」は目的語を強く示す。数えきれない年数という主題が提示される。
 三句「白妙の」は、白い、の意で、浜の砂の白さをいう。
 四句「浜の真砂と」は、浜の細かい砂として、の意である。無数の砂粒が君の御代の年数に見立てられる。本巻の第七百十四首も「浜の真砂」を詠み、鶴の跡と結び付けて久しさを祝う。
 結句「誰か敷きけん」の「か」は疑問の係助詞で、過去推量の「けん」の連体形で結ぶ係り結びである。浜いっぱいの砂を、誰かが御代の年数として敷きつめたのかと問う見立てで、限りない年数を目に見える景として示す。

しろたへ:白い色。もとは楮の繊維で織った白い布
まさご:細かい砂
しく:一面に敷き並べる
作者
紀貫之
出典
新古今和歌集
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